ストレスで頭がハゲてくる。
よくそういう言葉を聞きますよね?
もしくはストレスで髪の毛が薄くなる、とか、ストレスで円形脱毛症になってしまった・・などなど。
そのほとんどは仕事がらみのストレスであることが多いですが、家庭やご近所、学校の人間関係がらみであることもよくあります。
確かにストレスは大変なもので、私の周りでもストレスが原因で髪の毛が「白く」なってしまった人を何人か見てきました。
ただ「薄毛」になったり「抜け毛」「ハゲ」まで行くような人は見たことがないので、そこはどうなのだろうか?と。
白髪も髪の毛の異変なので、薄毛や抜け毛と同等の扱いで良いのかもしれませんけどね。
今回はそんな前からの疑問を、さまざまな角度から検証していきたいと思います(最後にストレス解消法を紹介してます)
ストレスと薄毛や抜け毛の関係性はあるのか?
ストレスは髪の毛の増減に関係あるのか?という疑問ですが、それについての行きつけの美容師さんの回答です。
「恐らくあります」
ということ。
確実性はないけれど、ストレスで髪の毛が薄くなってしまった人を数多く見てきたので、たぶん何らかの関係はあるということです。
その理由としては「血行が悪くなる」「食欲の減退で栄養不足になる」「睡眠不足が原因」が挙げられ、それが毛髪サイクルに影響を及ぼすのではないでしょうか?と語ってくれています。
彼らは医師ではないので、あくまで美容師として数多くのお客さんを見てきた実体験ベースの見解になりますが、確かにその意見には説得力がありますね。
実際に私も言葉を交わす何人もの常連さんで「薄毛」の人をこの目で見てきて、彼らの多くが頭脳労働者であることを考えれば、その言葉に説得力はあると思います(精神的ストレスが多い職業)
そしてボディケア業のプロとしての私自身の見解ですが、これは美容師さんとほぼ同じ意見です。
「血行」が大きなポイントで、あえて言うなら、強いストレスにさらされることによる姿勢の悪化(前かがみになる等)⇒頭部への血行不良がそれを加速させるという点が、そこに加わる感じでしょうか(あくまで私の仮定です)
ここにネット上の医療専門家の意見を加えてみると、クリニックや病院の医師による意見もほぼ類似のものが多く、ストレスによる「血行不良、ホルモンバランスの崩れ、睡眠不足」について言及していました。
ただこれも確実に「ストレスが薄毛や抜け毛の原因になる」とは断定できないようで、ある精神科の医師は、
・ストレスによって身体にいろいろな影響が出ることは、生理学的に言える(免疫力が落ちる、自律神経がアンバランスな状態に陥ってしまう等)
・ただしそれらがどのように髪に悪影響を与えるかを証明したエビデンス(証拠)がない
・とはいえ、それらの症状が起きると、頭皮への血流が滞るとか代謝バランスが落ちるなど、髪に何かしらの影響は及ぼしているとは考えられる
としており、専門家の中でも「そうでないのか(ストレスと髪の毛の関係性)、そうなのか」の針が左右に振れている感じです。
一方で「円形脱毛症は自己免疫反応によって引き起こされる」という意見もあり、こちらは非常に興味深いです。
その理由は、
・体内に侵入したウイルスなどの外敵(異物)を排除するために、Tリンパ球という細胞が戦う
・何らかの原因でTリンパ球が異常を起こすと、正常な細胞を攻撃してしまうことがある(自己免疫反応)
・Tリンパ球に毛根が攻撃されて起きるのが「円形脱毛症」
・Tリンパ球が暴走するきっかけになるのが「ストレス」「風邪」「睡眠不足」「疲労」「胃腸炎」「出産」「怪我」など
となっており、ここでの「ストレス」は、自己免疫が暴走するきっかけを作っている、ということになります。
本来ならば体を守るための自己免疫機能が、ストレスなどの影響で何かが狂ってしまい、その攻撃の矛先を自分自身の細胞を向けてしまう、それが毛根というわけです。
ストレスだけでなく、ほかの睡眠不足や疲労なども「きっかけ」という点では同じですね。
この「自己免疫機能が暴走して自分自身を傷つけてしまうという」点では、花粉症などのアレルギー症状と似たものがあります。
同じアレルギー症状である「気管支喘息」や「アトピー性皮膚炎」を長年患っていた私としては、「なるほどなあ」とうなづく部分が多いですね。
この意見はかなり説得力があると感じています。
ストレスと白髪について
ストレスと白髪について、米国ハーバード大学の研究チームが「ストレスと白髪の関係」に強い影響があることを認めていますが、それでもそこには「確実だといえない」としています。
「わたしたちの研究は、急性ストレスが白髪化を加速させることを示しましたが、ストレスだけが髪を白髪にする唯一の理由ではありません。自然な加齢プロセス、遺伝的変異、場合によっては免疫攻撃といったもののすべてが、色素を再生する幹細胞の喪失につながるのかもしれません」
そして次のように説明する。「白髪があるということは、単にストレスを感じているということではありません。さまざまな理由で髪が白くなっているのです」
断言できない以上、あくまで可能性だということ。
興味深いのが「色素を再生する幹細胞」というのが存在して、これが失われることで白髪化が進むというところ。
その理由がストレスというのも、かなりなリアリティがあります。
もちろん真犯人が「ストレス」とは言い切れない以上、それを遠ざけるのではなく「うまく付き合って”髪の毛のトラブルを回避する”」のが利口なやり方なのかもしれませんね。
ストレスと上手く付き合う方法
直接の原因でないにせよ、髪の毛のトラブルの大きなきっかけが「ストレス」ということであれば、それと上手く付き合うことが大切です。
なぜなら「ストレスは毎日必ず起こるから」です。
学校に行っても、仕事に行っても、育児をしていても、料理をしていても、友達と遊んでいても、恋人とデートしていても、そこには少なからず何らかの「ストレス」が発生しています。
人と接している限り、ストレスはつきものなんですね。
なので解消する、なくす、というのはキリがありません。
日々、受けるストレスを受け流す、付き合う、たまったものをその都度発散させる、のが正しい方法だと私は思っています。
そんな発想のもとに、私が日々行っている「ストレス発散・うまく付き合う方法」を以下に紹介していきたいと思います。
①運動をする
体を動かすことはストレス発散への力強い近道です。
血流が促進され、気分も爽快になって、食欲もわいてきます。
気持ちよく体を動かした後は、嫌なことはすっかり忘れていることでしょう(後にまた訪れるにせよ)
運動はそれぞれに合った方法が良いですが、万人向けなのが「ウォーキング、水泳、自重トレーニング」の3つだと思います。
ウォーキングで足腰を鍛えて血流を促進、水泳全身をまんべんなく鍛えてくれます。泳げない人は水中ウォーキングでも構いません。
自重トレーニングとは、マシンなどの器具を使わずに、自分の体の重さだけで行うトレーニングです。
腹筋や腕立て、スクワットなどがそれに当たります。
以下に私が行っている運動記事のリンクを貼っておきますね。
②食事の改善
脂ものを減らして、食物繊維やたんぱく質の量を増やす食事です。
ビタミン、ミネラルもしっかりとって、体の中のバランスをとることです。
体の中のバランスがとれてくるとイライラもなくなりますし、精神的に安定してきます。
ストレスにも強くなるので、ぜひ意識したいところ。
美味しいものを食べるだけでストレスはスーッと消えていくので、できれば「カラダに良くて美味しいもの」をチョイスしていきたいものですね。
特に髪の毛には「タンパク質」を多く取ることが重要になってくるので、食べてほしい食材です。
髪の毛と食事については前回に記事を書いているので、参考にしてくださいませ。
タンパク質は薄毛を食い止める栄養分!プロテインおすすめ
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③睡眠をとる
睡眠不足だと気分がイライラします。
イライラはストレスになるので、まずはしっかり寝ること。
昼寝をしたり、一晩ぐっすり寝れば、たいていの嫌ことは忘れているはずです。
すっきりした頭だと嫌なことの解決法も意外にパッと浮かぶものですよ。
睡眠不足による血行不良で髪の毛や頭皮の環境も悪化するので、ストレス以上に重要。
ヘアケアと睡眠についても前回記事でまとめているので参考にどうぞ。
よい眠りは抜け毛や薄毛に効果あり!成長ホルモンを増やす睡眠の方法
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④リラックスタイムを作る
運動、食事、睡眠という、人間の本能を満足させた後は、毎日の生活で「リラックスタイム」を取り入れて、ストレス解消の総仕上げです。
人によって「リラックス」する内容が変わってくるので、それぞれの方法でリラックスしてもらうと良いと思います。
私の例を挙げれば「音楽を聴く」「読書」「映画を見る」「整体やマッサージを受ける」を日々の生活に取り入れています。
「整体・マッサージ」は、心身ともに積もった疲れをとるのに一番役立っています。
ある程度の疲れや凝りはセルフケアで外せるのですが、体の深いところや触れられない場所は自分では厳しいんですよね。
なので疲れがたまってきたなと思ったら、街中のクイックマッサージ店や整体屋さん、ボディケアショップにはよく足を運んでいます。
最近よく通っている店は整体ショップの「カラダファクトリー」で、最近はよく利用させてもらってます。
adsカラダファクトリー
メニューも豊富で施術のレベルも一定しているので、週に一回とか月に数回程度ですが、定期的に通って体をすっきりさせてきています。
まとめ
髪の毛とストレスの関係について「両者の関係はこれ!」という断定はできませんでしたが、確実に影響はあると思います。
とくに円形脱毛症の「自分の体を守るべき”Tリンパ球”が暴走して、毛根を攻撃する」スタイルは、その動きの矛先がアレルギー症状と酷似していますし、痛風の症状にも通じるものがあります。
自分の敵は自分だった、ということになりますかね。
そしてそれを引き起こすのがストレスをはじめとした、様々な生活習慣。
もちろん、ストレスによって睡眠不足になったり、自律神経のバランスが崩れて血行が悪くなり、それが頭皮に向かうべき栄養不足になる、というパターンもあり得ます。
どちらにしても「ストレス」と上手く付き合うことが、薄毛や抜け毛、円形脱毛症を防ぐ有力な方法であると思います。
今回の情報が、髪の毛で悩む皆様の少しでも助けになれば幸いです。